「懇意(こんい)」は、日本のビジネスシーンで取引先や同僚との関係性を示す際などに使われます。

この記事では、「懇意(こんい)」の意味について、例文を交えながら詳しく解説します。使用する際の注意点や、言い換え・類語についても触れているので、ぜひ参考にしてください。

「懇意(こんい)」の意味

「懇意(こんい)」の基本的な意味

「懇意(こんい)」は、相手との信頼関係が深く、しっかりとコミュニケーションが取れている状態を指す言葉です。ただの知り合いではなく、お互いに協力し合い、良好な関係を築いていることを意味します。
「懇意(こんい)」の「懇(こん)」は、心を込めて接することを、「意(い)」は気持ちや意志を表しています。つまり、「懇意(こんい)」とは、心を通わせ、誠意を持って相手と接することを示す言葉です。

英語では “on friendly terms” や “cordial relationship”

などと表現されます。

「懇意(こんい)」の具体的な使用例

以下に、「懇意(こんい)」の具体的な使用例を紹介します。

例文1:彼とは長年懇意にしているので、今回のプロジェクトでも協力が期待できます。

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“I have been on friendly terms with him for many years, so we can expect cooperation on this project as well.”

例文2:懇意にしている取引先から新しい提案をいただきました。

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“We received a new proposal from a business partner with whom we are on cordial terms.”

例文3:部長は、顧客と懇意にしているため、信頼関係が非常に強いです。

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“The manager has a strong relationship with the client because they are on friendly terms.”

「懇意(こんい)」を使用する際の注意点

「懇意(こんい)」は、二者の関係が良好であることを第三者に伝えるときに使う言葉です。そのため、懇意にしている相手に直接使うのは不自然です。

≪不自然な例≫
×「いつも懇意にしていただきありがとうございます。」
×「これからも懇意にしていただけると幸いです。」

相手に直接感謝を伝えたい場合には、「いつもお世話になっております」や「大変お世話になっております」などの、より一般的な表現を使うと自然です。
また、目上の人に対しては、「懇意にさせてもらっています」や「懇意にしていただいています」といった謙譲語を使って、相手への敬意を示しましょう。

「懇意(こんい)」の言い換え・類語

「懇意(こんい)」の言い換え・類語としては、以下のようなものがあります。

親しい(したしい)

「親しい(したしい)」は、お互いの関係が近く、信頼や親しみを感じている状態を指します。長い付き合いや共通の経験などを通じて、心理的に距離が近いことを示します。

例文1:取引先の担当者とは親しい関係を築いているので、何かあればすぐに相談できます。

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“I have a close relationship with the person in charge at the client company, so I can consult with him immediately if something comes up.”

例文2:彼女とは学生時代からの親しい仲で、今でも定期的に連絡を取り合っています。

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“She and I have been close since our student days, and we still keep in touch regularly.”

気の置けない(きのおけない)

「気の置けない(きのおけない)」とは、お互いに遠慮がいらず、気楽に接することができる関係を表します。相手に気を使わなくても良いほど、リラックスしてコミュニケーションできる間柄です。

例文1:彼とは気の置けない仲なので、何でも率直に話すことができます。

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“He and I are so easygoing with each other that we can talk about anything frankly.”

例文2:気の置けない同僚と仕事をすることで、ストレスなく業務に集中できます。

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“Working with colleagues I feel at ease with allows me to focus on my tasks without stress.”

親密(しんみつ)

「親密(しんみつ)」は、関係が非常に深く、互いの理解や信頼が強いことを示します。一般的に、仕事だけでなくプライベートでも深く関わり合っている関係に使われます。

例文1:彼女とは親密な関係にあり、ビジネスだけでなくプライベートでもお互いにサポートし合っています。

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“She and I have a close-knit relationship, supporting each other not only in business but also in our personal lives.”

例文2:長年の取引を通じて、親密なパートナーシップを築いてきました。

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“Through years of transactions, we have built an intimate partnership.”

昵懇(じっこん)

「昵懇(じっこん)」は、非常に親しく、頻繁に交流がある状態を指します。お互いの考えや気持ちを深く理解し合い、親しみを持って付き合っている様子を示します。

例文1:昵懇の間柄である上司と部下は、何でも率直に意見を交換できる環境を作り上げています。

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“A boss and subordinate who are on intimate terms have created an environment where they can exchange opinions frankly.”

例文2:昵懇な友人とは、たとえ離れていても連絡を絶やさずにいます。

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“Even if we are far apart, I keep in touch with close friends constantly.”

まとめ

「懇意(こんい)」という言葉は、ビジネスシーンで、相手との信頼関係が深く、親密な関係を築いていることを表す際に頻繁に使われます。類語や言い換え表現を適切に使い分けることで、より丁寧かつ効果的にコミュニケーションを取ることができるでしょう。