「所感(しょかん)」とは、心に感じたことがらを意味します。日本のビジネスシーンでは、「自分が感じたこと」だけではなく、より深く考えた上で、自分の考えを論理的に述べるニュアンスがあります。

この記事では、「所感(しょかん)」の意味について、例文を交えながら詳しく解説します。言い換えや類語についても触れているので、ぜひ参考にしてください。

「所感(しょかん)」の意味

「所感(しょかん)」の基本的な意味

「所感(しょかん)」は、自分の考えや意見、気持ちを述べる際に使う言葉です。

英語では “impression” や “opinion”

と表現されます。

ビジネスシーンでは、会議や報告書、プレゼンテーションなどで、自分の考えや感想を述べる際に「所感(しょかん)」がよく使われます。具体的には、プロジェクトの進捗状況や課題点について報告する際や、取引先との交渉の際に自社の立場や考えを示す際によく使われます。

「所感(しょかん)」の具体的な使用例

以下に、「所感(しょかん)」の具体的な使用例を紹介します。

例文1:私の所感ですが、現実的に難しい提案ではないかと思います。

英語で意味を確認!

“In my opinion, I think this proposal may not be feasible in practice.”

例文2:私の所感ですが、商品がニーズに合っていない部分が問題点かと思います。

英語で意味を確認!

“In my opinion, I believe the issue is that the product does not meet the needs.”

例文3:先ほどのプレゼンについて、所感をお聞かせください。

英語で意味を確認!

“Please share your thoughts about the presentation we just had.”

「所感(しょかん)」を使用する際の注意点

「所感(しょかん)」は、概ね「感想(かんそう)」と同じような感覚で使用されることが多く、「所感」と「感想」とは、どちらも「心に感じたこと」という意味を持つ類語ではありますが、ビジネスシーンでは微妙なニュアンスの違いがあります。

ビジネスシーンにおいて「感想」を求められた時は、単に「自分が感じたことや思ったこと」を述べれば良いことが多いです。一方、「所感」を求められた時には「自分が感じたこと」だけではなく、「自分の意見」や「今後に活かす点」などまで述べる必要があります。

「所感(しょかん)」の言い換え・類語

「所感(しょかん)」の言い換え表現や類語を以下に紹介します。

主観(しゅかん)

「主観(しゅかん)」は、自分の立場や感じ取り方を主にした理解や考えを指す言葉です。

例文1:主観的な物の見方だけではなく、客観的な物の見方も大切です。

英語で意味を確認!

“It’s important to not only have a subjective view of things but also an objective one.”

例文2:これは私の主観ですが、従来のやり方が良かったと思います。

英語で意味を確認!

“This is my personal opinion, but I think the traditional way was better.”

例文3:私の主観では、この映画は非常に感動的であり、ストーリーが心に深く響きました。

英語で意味を確認!

“In my opinion, this movie was very moving, and the story resonated deeply with me.”

存意(ぞんい)

「存意(ぞんい)」は、考えていること、思うところを意味します。

例文1:彼女は健康的な生活を送る存意があり、毎日ジョギングを欠かさない。

英語で意味を確認!

“She is determined to lead a healthy lifestyle and never misses her daily jogging.”

例文2:今回のプロジェクトについて、何か存意はありますか?

英語で意味を確認!

“Do you have any thoughts about this project?”

例文3:今回の法改正について、各政党の存意が分かれている。

英語で意味を確認!

“The intentions of each political party differ regarding this legislative amendment.”

考え(かんがえ)

「考え(かんがえ)」は、考えること、考えたことがらを指します。

例文1:彼女の考えは常に斬新であり、新しい解決策を見つけるのに役立ちます。

英語で意味を確認!

“Her ideas are always innovative and helpful in finding new solutions.”

例文2:試験の前に、彼は自分の考えを整理した。

英語で意味を確認!

“Before the exam, he organized his thoughts.”

例文3:私たちは皆、異なる背景や経験を持っており、それに基づいて独自の考えを持っています。

英語で意味を確認!

“We all come from different backgrounds and experiences, and based on that, we have our own unique thoughts.”

意見(いけん)

「意見(いけん)」は、ある物事について持っている考えのこと、または、人に注意し、諭すことを意味します。

例文1:彼女はその提案についての意見を求められました。

英語で意味を確認!

“She was asked for her opinion on the proposal.”

例文2:私たちは皆、この問題について異なる意見を持っています。

英語で意味を確認!

“We all have different opinions on this issue.”

例文3:この本はさまざまな歴史家の意見を取り上げています。

英語で意味を確認!

“This book covers the opinions of various historians.”

主張(しゅちょう)

「主張(しゅちょう)」は、自分の意見を言い張ること、また、その意見のことを指します。

例文1:彼は自分の主張を強く支持しています。

英語で意味を確認!

“He strongly supports his claim.”

例文2:弁護士はクライアントの権利を主張しました。

英語で意味を確認!

“The lawyer asserted the rights of the client.”

例文3:私たちは彼の主張が正しいかどうかについて議論しました。

英語で意味を確認!

“We debated whether his claim was correct.”

所見(しょけん)

「所見(しょけん)」は、見たところ、見て分かった結果、または考え、意見を指します。

例文1:医師は患者の症状を見て、即座に診断の所見を述べました。

英語で意味を確認!

“Upon examining the patient’s symptoms, the doctor immediately stated the findings of the diagnosis.”

例文2:彼の文章から、私の所見では彼は非常に才能のある作家だと感じました。

英語で意味を確認!

“From his writing, in my opinion, I felt that he is a very talented writer.”

例文3:弁護士は法廷での証言に基づいて、自身の所見を述べました。

英語で意味を確認!

“Based on the testimony in court, the lawyer stated his findings.”

見解(けんかい)

「見解(けんかい)」は、物の見方や考え方のことを指します。

例文1:その問題に関する彼の見解は、常に新鮮で斬新です。

英語で意味を確認!

“His perspective on the issue is always fresh and innovative.”

例文2:彼の見解は、その問題に対する私たちの理解を深めるのに役立ちました。

英語で意味を確認!

“His views helped deepen our understanding of the issue.”

例文3:個人的な見解ですが、このプロジェクトはもう少し時間をかけるべきだと思います。

英語で意味を確認!

“In my personal opinion, I think this project should take a bit more time.”

まとめ

日本のビジネスシーンでは、「所感(しょかん)」を求められる場面がよくあるため、正しく理解して使いこなせるように、ぜひ覚えておきましょう。